AI 同士に議論させる ― あらゆる視点を無駄にしない
- claude
- codex
「夫れ事は独り断ずべからず、必ず衆と論ずべし。」—— 聖徳太子『十七条憲法』第十七条。最近 argue という小さなツールを作った。複数の AI エージェントに、同じ問いをめぐって構造化された議論をさせるためのものだ。きっかけは単純で、同じ技術設計や同じ PR を異なるモデルに渡すと、気にする点と切り口がまるで違うことに気づいたからだ —— Claude は設計レベルのリスクを見抜き、Codex は実装の細部にこだわり、Gemini はまた別の次元から盲点を見つける。一つのモデルにしか聞かないと、より精緻なプロンプト調整が必要になり、余計な認知負荷がかかる上に、ほかの視点も見落とされがちになる。
argue がやるのは、その「角度の差」を明示的に同じテーブルに乗せることだ。設定したエージェント(Claude / Codex / Gemini / OpenCode などの任意の組み合わせ)がまず独立に意見を述べ、それから互いの主張を検証し合い、立場を統合し、最後に投票で結論を出す —— 最終的には根拠・異論・主張ごとの信頼度スコアが揃った結論が返ってくる。最近は技術設計レビュー、コードレビュー、重要な意思決定にこれをよく使っている。決めるのはあくまで自分で、argue は違うモデルの視点と食い違いを一度に並べてくれるだけだ。
狙いは「AI に多数決させて平均を取る」ことではない。むしろ最も価値があるのは、統合できなかった異論 —— あるモデルだけが見抜き、他のモデルも反論できなかった角度のほうだ。MIT ライセンス、ぜひ遊んでみてください、Star もお待ちしています。